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MLOps導入ガイド: 効率的な開発と運用のためのベストプラクティス

  • 執筆者の写真: 直樹 竹内
    直樹 竹内
  • 2024年7月3日
  • 読了時間: 5分

更新日:2024年8月23日

MLOps導入ガイド: 効率的な開発と運用のためのベストプラクティス

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本記事では、MLOpsサービスの導入方法と継続的な開発・運用のためのベストプラクティスについて解説します。



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1. MLOpsとは?

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MLOps導入ガイド: 効率的な開発と運用のためのベストプラクティス

MLOps(Machine Learning Operations)とは、機械学習モデルの開発から運用までの一連のプロセスを効率化・自動化し、ビジネス価値を最大限に引き出すための手法です。この手法は、DevOps(Development Operations)の原則を機械学習に適用したものであり、迅速かつ安定したモデルのデプロイと更新を実現するために不可欠です。



[参考記事]



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2. DevOpsとMLOpsの違い

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MLOpsは、機械学習モデルの開発、デプロイ、運用プロセスを強化する手法であり、DevOpsはソフトウェア開発と運用を統合してプロセスを効率化することを目指しています。 簡単に言うと、DevOpsがソフトウェアの開発と運用に焦点を当てているのに対し、MLOpsは機械学習モデルに特化しています。どちらも、ソフトウェアの品質向上や迅速なリリース、顧客満足度の向上を目指しています。



Aspect

DevOps

MLOps

チーム構成

ソフトウェアエンジニアとIT運用の専門家

データサイエンティスト、データエンジニア、ソフトウェアエンジニア、運用担当者

技術的ツールとプロセス

CI/CDパイプライン、Docker、Kubernetes、Prometheus、Grafana

データバージョニング、モデルバージョニング、MLflow、Kubeflow、TFX

CI/CDの違い

コードとアプリケーションコンポーネントの継続的インテグレーションとデリバリー

データ、データスキーマ、MLモデルの継続的インテグレーションとデリバリー

継続的トレーニング(CT)と継続的監視(CM)

概念として存在しない

モデルの再トレーニングの自動化、モデルパフォーマンスの継続的監視

データ管理

コードの管理が中心

データの収集、前処理、バージョン管理が重要

モデル管理とデプロイ

アプリケーションのデプロイと運用

モデルのトレーニングからデプロイ、モニタリングまでの管理

コラボレーションと役割

開発チームと運用チームの協力

データサイエンティスト、データエンジニア、運用チーム、ビジネスチームの協力

継続的評価と改善

アプリケーションのバグ修正や機能追加の迅速化

モデルの性能評価と改良の継続



[参考記事]




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3. MLOpsの導入手順

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MLOpsを導入する際の一般的な手順は以下の通りです。



  1. データの収集と前処理 高品質なデータを収集し、機械学習モデルに適した形式に変換します。

  2. モデルの開発とトレーニング 選定したアルゴリズムを用いてモデルを開発し、トレーニングデータを使って学習させます。

  3. モデルの評価とテスト モデルの性能をテストし、精度や再現性を確認します。

  4. モデルのパッケージング Dockerなどの技術を用いてモデルをコンテナ化します。

  5. モデルのデプロイ コンテナ化されたモデルを本番環境にデプロイします。

  6. モデルの監視とメンテナンス モデルの動作を監視し、必要に応じて再トレーニングやアップデートを行います。

  7. フィードバックと改善 運用中のモデルから得られたデータを基に、継続的に改善を行います。




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4. ベストプラクティス

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  1. 自動化の推進 MLOpsの成功には自動化が不可欠です。CI/CDパイプラインを構築し、コードのテストからデプロイまでのプロセスを自動化することで、手動作業を減らし、エラーのリスクを軽減します。また、データ収集や前処理、モデルのトレーニング、評価を自動化することで、迅速かつ効率的な運用が可能となります。自動化は、一貫した結果を保証し、頻繁なリリースサイクルをサポートします。

  2. 一貫性の確保 コードやデータ、モデルの管理において一貫性を保つことは、再現性と品質の確保に直結します。インフラストラクチャ・アズ・コード(IaC)の採用により、環境の構築や管理がコード化され、環境間での差異を排除できます。また、バージョン管理システムを使用して、コードやデータセット、モデルのバージョンを管理することで、過去のバージョンに簡単に戻せるようになります。

  3. 継続的なモニタリング モデルのパフォーマンスを継続的に監視することで、予期しない挙動や性能低下を迅速に検知し対応することができます。リアルタイムのパフォーマンス監視とアラート設定により、問題が発生した際に即座に対応できる体制を整えます。また、ログ分析を行うことで、モデルの動作状況や改善点を把握し、運用中の問題解決に役立てます。

  4. コラボレーションの促進:開発チームと運用チーム、さらにはデータサイエンティストやビジネスチームとの密な連携が重要です。クロスファンクショナルなチームを編成し、定期的なミーティングや情報共有ツールを活用することで、各チーム間のコミュニケーションを円滑にします。これにより、知識の共有や迅速な意思決定が可能となり、プロジェクトの進行がスムーズになります。



[参考記事]


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5. MLOpsに有用なツールやフレームワーク

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MLOpsの導入を成功させるためには、適切なツールやフレームワークを選定することが重要です。

  • Kubernetes コンテナオーケストレーションツールとして、スケーラブルで柔軟なデプロイ環境を提供します。

  • Kubeflow Kubernetes上で動作するMLOpsプラットフォームで、モデルの開発からデプロイまでをサポートします。

  • MLflow オープンソースのプラットフォームで、実験のトラッキング、モデルのパッケージング、デプロイを一元管理します。

  • TensorFlow Extended (TFX) TensorFlowエコシステムの一部で、機械学習パイプラインの構築と管理に特化しています。

  • Apache Airflow ワークフローオーケストレーションツールとして、複雑なデータパイプラインのスケジューリングと監視を支援します。

  • DVC (Data Version Control) Gitと連携してデータセットとモデルのバージョン管理を行うツールで、データサイエンスプロジェクトの再現性を確保します。



[参考記事]


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6. まとめ

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MLOpsは、機械学習モデルの開発と運用を効率化するための重要なアプローチです。これらの導入により、企業は高品質なモデルを迅速に提供することが可能になります。自動化、一貫性の確保、継続的なモニタリング、チーム間のコラボレーションを推進することで、継続的な改善を実現しましょう。

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代表:代表取締役社長 内藤裕紀
設立:2001年11月13日
社員数:369名(2024年3月31日現在)
所在地:東京都品川区大崎 2丁目1番1号
   
    ThinkPark Tower 19 階
URL:https://drecom.co.jp/

事業内容
・ゲーム開発/運営(スマートフォン、PC)
・出版、映像制作
・物販、イベント運営
・ビジネスソリューション
・ARサービス開発
・Web3(ブロックチェーン)サービス開発
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