2024年9月2日に開催されたファインディ株式会社が主催する「負荷テストいつ向きあう?基礎から実践事例まで」で登壇しました。
本イベントでは、負荷テストの考え方や課題、自社の負荷テスト改善の事例やおすすめのツールについての発表があり、著者は「負荷試験マニアクス」というテーマで近年の負荷試験トレンドや負荷試験の基本的な考え方について紹介しています。
本記事では、当日お話した内容を一部抜粋・編集の上でご紹介します。
執筆者
負荷試験の実情(負荷試験イベントアンケートより)
過去に実施した負荷試験に関するイベント「負荷試験Night」にて、以下のようなアンケートを取得しました。
イベント参加者はある程度負荷試験に興味やアンテナのあるエンジニアですが、実際に負荷試験の実務経験がある割合は74%で、1/4のエンジニアは負荷試験をやったことが無いという結果になりました。
また、負荷試験を実施する頻度/タイミングとしては、リリース前や大規模なバージョンアップ前が大半を締めており、そもそも負荷試験を行う機会やチャンス自体少ない事がみてとれます。
以上から、負荷試験を行う機会自体が少なく、負荷試験の実務経験を得るチャンス自体、業界的に少ないと言えるでしょう。
これは、以下の負荷試験時に困る項目として、「負荷試験をできるエンジニアがいない」が上位にあることからも見て取れます。
負荷試験をする理由
そもそも何故負荷試験をするのでしょうか?
負荷試験の目的は、クラウドが当たり前になる前後で推移してきました。
クラウドがまだ普及されていない頃は、システムのユースケース毎の応答性能を測ったり、本番サービス稼働に必要なサーバースペックや台数を試算する為に負荷試験が行われてきました。
その後、クラウドが普及し、サーバーの調達やスペックの変更が即座に行えるようになった事で、サーバーのハードウェア選定の重要性が低くなり、代わりにシステムのスケール性(クラウドが自動でトラフィックに応じてサーバーやスペックを増減させる)の確認や特製の把握が目的になり、近年ではこちらが主流になっています。
開発現場のモチベーション・不安感
負荷試験を実際に行う開発現場の感情としては、前節で紹介したように負荷試験の経験があるエンジニアが少なかったり、試験についてのノウハウがない事に対しての不安が大きいと言えます。
また、負荷試験に必要な技術スタックは、実際にシステムを開発するために必要な技術とは異なる部分が大きく、負荷試験をできるエンジニアを確保する事が難しいという業界的な課題があります。
負荷試験のノウハウを得るには
一見負荷試験は難しそうで、通常のシステム開発とは毛色が異なるのは確かですが、基本的な概念や考え方(カタ)を押さえておけば、業務で簡単な負荷試験を行うくらいのレベルに至る事、はそこまで難しくはありません。
負荷試験習得の為の様々なドキュメントや書籍はありますが、私がおすすめするのは以下の書籍です。
まとめ
負荷試験の目的やツール・手法は多様化しても、基本的な考え方(カタ)は変わらないので、これを押さえておく事が重要です。
また、業界的にも負荷試験ができるエンジニアの確保や、技術習得に対する課題が依然としてあります。
最後に
ドリコム社では、負荷試験の実施代行やトレーニング、伴走方の支援サービスを行っています。
Mx.Load負荷コンサル
また、クラウドで負荷試験をワンクリックで実施・履歴管理できるSaaS型のサービスを提供しています。
Mx.Load
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